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Deep Purple / Stormbringer

Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : David Coverdale
Bass/Vocal : Glenn Hughes
Keyboard : Jon Lord
Drum : Ian Paice

＜Album Comment＞

このアルバムを最後に Ritchie が脱退します。だからかどうかはわからないが、完全に Ritchie がやる気がないような曲が続いているように感じます。Gleen,David が作りたがっているファンクな曲と、Ritchie,John が作りたかった HR と完全に対立しています。そのため、アルバムとしてのまとまりがありません。

しかし、David と Glenn はますます声に張りが出ていて、ものすごく説得力ある歌声になっています。Ritchie と Jon も明らかに手を抜いた曲でもすごくいい曲になっています。前作 "Burn" の延長線上にありますが、明らかにこのアルバムの方が聞き易く、David と Glenn の声を堪能できます。

＜Song Comment＞

Stormbringer

今までのアルバムでは一曲目はものすごく速くて、クラシカルなフレーズを連発していましたが、この曲はゆったりした独特のノリを持った曲に変わっています。でも、ギターは Ritchie らしいフレーズです。ギターソロはスライド中心の変わった展開ですが、後半は相変わらず弾きまくっています。声もすばらしいです。

Love Don't Mean A Thing

ゆったりとしたブルージーなナンバーです。ギターもクリーントーンを中心としたおとなしい曲です。Daivd,Glenn が中音域で渋く歌っていています。この曲は激しい Deep Purple ではなく、この二人の声の良さ、懐の広さを感じます。

Holy Man

Glenn 一人で歌っていて、すごくパワフルでソウルフルなナンバーです。ソウルと言うよりはファンクという方がぴったりかもしれません。本当に Glenn が歌唱力があるシンガーだと納得させられてしまいます。しかし、今までのクラシカル路線の Deep Purple とはかけ離れてしまっています。

Hold On

ファンキーな曲というべきか、何と言うべきか悩んでしまう曲です。Ritchie の音がギターソロ以外全然といっていいほど聞こえません。確かに二人のすばらしい声で歌いこなしていてすばらしいナンバーかもしれませんが、ロックとはいいがたい曲です。あまりにも違いすぎてあまりよくありません。

Lady Double Dealer

今までのクラシカルな路線でかなり安心して聞けます。ドラムも叩きまくり、Ritchie は本当に水を得た魚のように弾きまくっています。イントロでも出てくるリフはベースとギターとハモっていてすごくかっこいいです。この曲は声がどうのこうのよりも Ritchie ががんがんソロを弾きまくっているところでしょう。

You Can't Do It Right (With The One You Love)

ソウルフルな黒人音楽のような出だしで始まる曲です。カッティング中心の軽快なナンバーです。本当にメロディが良くてすばらしい曲に仕上がっています。ソロも短めであくまでも声でぐっと聞かせてくれる曲です。

High Ball Shooter

実に Deep Purple らしく仕上がっています。Ritchie も弾きまくっていて、Jon も随所に聞かせてくれます。サビは本当に David が好きそうな雰囲気があります。しかし、David,Glenn の歌唱力の良さにびっくりします。このロックナンバーもブルージーなナンバーも歌いこなしてしまうから...

The Gypsy

すごくメロディアスで美しい曲です。歌も文句なしにすばらしいし、Ritchie も Jon も目立っていないけど、すごくつぼを押さえた効果的な弾き方をしているし、あくまでもメロディを中心としたゆったりとしたナンバーです。Ritchie はこういう曲をしたかったそうです。

Soldier Of Fortune

本当にいいバラードです。イントロのギターがすごく悲しいです。ゆったり始まり、悲しいメロディを歌い上げています。Burn のアルバムに入っている Mistreated と雰囲気は似ていますが、これは歌い上げると言うよりも、すべての楽器がものすごく悲しくなっているのが印象的です。 David が実にいい声で歌い上げています。